北海道の秋トラウト釣りにオススメなルアーやスピナーの紹介と釣果報告
あなたは渓流釣りにはどれくらいのルアーを持っていくだろうか?
取材時や釣り場で出会った人にルアーケースを見せてもらうと、渓流の定番である50cm前後のシンキングミノーが多い。同じルアーの色違いだったり、同一ブランドで揃えている人も少なくない。
一方、どんな状況でも釣る人は実に様々なタイプのルアーを携帯している。
世にルアーが溢れる今、バリエーションはある程度充実させた方がいい。とはいえ、長い距離を遡行する渓流は身軽でいきたいもの。
シンキングミノーをメインにして渓流を楽しむ人が多いが、ケースに入っているタイプやサイズが似たり寄ったりだと攻略できるポイントや状況は限られる。
そこで、今回は、最低限持っておきたいオススメのバリエーションを紹介する。
Contents
4タイプのルアーを使い分ける
渓流で主流のキングミノーは、形状から3つに分けられる。
①側面がフラットな扁平ボディー「ヒラヒラ系」
これは、トゥイッチを加えたときのヒラ打ちでターゲットを魅了する。ヒラヒラ系。
ヒラヒラ系はリトリーブせずにトゥイッチだけでもアピール度が高く、対岸のピンスポットを狙うのにピッタリ。
②全体に丸みを帯びたボディー「ブリブリ系」
リトリーブするとブリブリとしたウオブリングアクションが主体となるブリブリ系。
ブリブリ系は、どこに魚がついているのかわからない長い瀬などを探るのに適している。また、ただ巻きで十分に魚を誘えるので、ビギナーに向く。
③前後のボディーが独立したジョイントタイプ「クネクネ系」
リトリーブするとクネクネあるいはウネウネと蛇行するようなアクションを見せる。クネクネ系。
クネクネ系は、ブリブリ系同様に長い瀬で持ち味を発揮するが、裏技としてジャークを加えるのも有効だ。
この3タイプのシンキングミノーをそろえるだけでも釣りの幅は広がる。
④水中で大きな振動を伝えるスピナー「ブーン系」
ここにもう一つ加えておきたいのが「ブーン系」。これはスピナーを指す。
水中でブーンと金属製のブレードを回し続けて大きな振動を伝えるスピナーはある意味、プラスチック製のミノーよりもハイアピールだと感じる。
スピナーで当たったヤマメ釣果
8月中旬、満を持して道南の後志利別川水系へ向かった。
対象魚は、ヤマメ・アメマス(エゾイワナ)・アユ。この日は、ルアーの僕とフライのM、アユ友釣りのK、3人で釣行。
良型のトラウトはいなそうな平瀬がKを担当、大物がついているであろう深場はMがドライフライを流した後、僕がルアーでねらう。
雨がしとしと降り、レインウェアを着ないと寒いくらいの気温だが、アユを好調にかけるK。
Mもドライフライで次々にヤマメを釣るが、どうもサイズが小さいらしい。
自分は40〜50mmのシンキングミノーをチョイス。瀬はブリブリ系、あまり対岸からルアーを離したくないオーバーハングや倒木、ボサ際のピンスポットを撃つときはヒラヒラ系つ使い分けるが反応はイマイチ。
途中からスピナーにチェンジするとヤマメが顔を見せるようになった。
ルアーにヒットするのはフライよりも型がよく、20cm以上も混じる。
22cmを釣ってホッとした後、明らかに25cm以上はありそうな良型をかけるもバラシ。
その一部始終をみていたKが、「今のはでかかったですよ〜。それに太かった」と残念がる。
最後はジョイントミノーで50cm級のアメマス
そうこうしているうちに本日1番の大場所に到着。
長く深い瀬で、いかにも遡行魚溜まっていそうだと思ったら、「先週ここで50はありそうなアメマスを2尾、確認しています。あやうくオトリ(アユ)を奪われそうになりました。まだいるかも……」とKが話す。
まずはMがドライフライを投入。30cmくらいのアメマスを釣って選手交代、自分がルアーロッドを振る。
こういう大場所はどう攻めるか悩むが、まずは50mmのブリブリ系から。
瀬尻では反応がなく、ヒラヒラ系に替えて瀬の真ん中くらいに位置するオーバーハングにキャスト。
トゥイッチを入れながら巻いてくると、大きなアメマスがルアーを追った。が、トゥイッチを入れた際、ルアーが浮き上がりすぎたのが災いしたか、Uターン。KとMに「いたいた、アメマス!」と伝える。
幸いフックには触っておらず、まだチャンスはあると信じる。
しかし、その後60mmのヒラヒラ系と55mmのブリブリ系、そしてスピナーとローテーションするも、一度も追いはナシ。
このポイントは終わった……と思ったのは自分だけではないらしく、KとMは談笑し始めた。
使っていないルアーはないかとケースを開けると、70mmのクネクネ系が残っていた。底が見えるほど澄んだ水色に対し、チャートリュースはどうだろうと感じたが、この色しかないので仕方ない。
ロッドに対して少々オーバーウエイトゆえ、タラシを長くしてバットに乗せるように「よいしょ~」と投げる。
数投目、瀬頭にブチ込み、ゆっくりとタダ巻きしていると、リールを巻く手が重くなった。
この日はヤマメが本命でナイロンの6ポンドを巻いていた。
柔らかいロッドと伸びのあるラインの組み合わせだけに、しっかりフッキングすべくリールをグリグリッと素早く巻いてギューッと合わせる。
下流側に頭を向けた魚はそのまま瀬を下る。さっきの魚かどうかは分からないが、良型のアメマスには違いない。
浅瀬に誘導した魚体を見て、「50あるでしょ~!」と喜ぶ。
スケールを当てると48cmだったが、太いせいか大きく感じる。今日はこれで大満足。
使うルアーを4タイプに増やすだけでも釣果は違ってくる。
ニジマスがメインターゲットになる川なら、トップウォータープラグを加えれば、さらにヒット率は上がるはず。
その他にも、いろいろなルアーを試して成功体験を積み重ねることで、引き出しは増え続け、まだ見ぬ大物に近づけるだろう。
まとめ
北海道の渓流釣りに最低限持っておきたいルアータイプは4つ。
「ヒラヒラ系」「ブリブリ系」「クネクネ系」そして「ブーン系」
今回の釣果のように、いろいろなルアーを試し、使い分けることで、まだ見ぬ大物に近づけるはずだ。
ぜひ、参考にして挑戦してみて欲しい!
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