春の北海道積丹余市沖 船釣りサクラマス・ジギング+ホッケの大釣果報告!2021年版
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海サクラ ジギング 釣果報告2021年 春!3~5月が良い
今年の桜は記録的な早さで開花しているが、サクラマスもそれに呼応するかのように早い時期から各地で良型があがっている。
4kgを超える大型のサクラマスがねらえる道央~道南日本海は4~5月が最盛期。近年はショアだけでなく、オフショアも人気があり、沿岸も海上も桜吹雪が舞う。
水中でギラリと輝く銀鱗を見て、心躍らない人はいないだろう。さぁ、見事なサクラを咲かせに、花盛りを迎えた春の海へ行こう。
2020年 昨春は絶好調だった積丹余別沖のサクラマス ジギング
5kgを超える見事な板マスが何尾もあがり、大いに盛り上がった昨季の積丹町余別沖。今シーズンの状況が気になり、「よく釣らせる」と評判の項『第十五龍祥丸』船長・飯田浩紀さんに連絡を取る。
「天候に恵まれず出船できない日が多いですけど、出られさえすれば釣れますよ。サイズはバラバラとはいえ、すでに3kg台もポツポツあがっています」。今春もサクラマスの寄りはよさそうだ。
なお、資源保護と適切な漁場利用調整を図るため、小樽市から島牧村までの後志管内地先海域において、3月1日から5月15日までの期間『さくらます船釣りライセンス制』が実施されている。
釣り人はライセンス取得船に乗ることで、サクラマスを1日10尾以内の範囲で釣ることができる。詳しくは「後志総合振興局水産課」のホームページなどで確認を。
3人のアングラーが3月のサクラジギングに挑む!
年々注目度が高くなっている船のサクラマスジギング。近年は道外からもアングラーが訪れる。4~5kgの大ものが釣れることで特に人気が高いのは積丹半島。開幕まもない3月中旬、3人の腕利きが銀鱗に挑んだ。
良型がよく混じるようになった3月中旬、積丹半島を訪れたのはメジャークラフト社の広瀬達樹さんと石塚恒さん、そして小樽市の高谷聡さん。午前5時半、氷点下5°Cと冷え込んだ余別漁港で船に乗り込んだ。
棚が深めはホッケの層?いきなりホッケフィーバー
この時季としては減多にないほど穏やかな天気のなか、神威岬を越えてサルワンをめざす。
ポイントまでは15分ほど。飯田船長によると、前日のアタリダナは10~30m。最初のポイントは水深45m。
「とりあえず広く探る作戦でやってみます。アタリダナが分からないときは、水深の半分くらいから上を探るのがよいといわれています。昨日は半分より下でも釣れたそうなので、30mからねらってみます」とは広瀬さん。
皆さん150gのジグを選択してスタート。
1投目で広瀬さんのロッドが弧を描いた。「いきなりサクラ!?」と思えるほど重そうだったが、正体は良型のホッケ。
1枚目で広瀬さんが釣ったのは良型のホッケ。関西方面では釣れない魚だけに、最初は喜んでいたが・・・
広瀬さんと石塚さんのホームグラウンドは大阪湾。食べて美味しいホッケを釣るのは来道時の楽しみという。とはいえ、この1尾から怒涛のホッケフィーバーとなり、15mから下の暦にジグが落ちていかない。
ホッケを避けるために小移動を繰り返すも状況は変わらず、10分ほど走り窓岩岬近くまで来た。ホッケはうるさくなくなったが、本命の反応もない。30分ほどで見切りをつけ、サルワンの岬側まで移動する。
ここで船長から本日初めてタナの指示。「10~15m」。しばらくするとホッケが来遊し、ジグ1本にダブルやトリプルで掛かる。ホッケ対策として高谷さんはフロントフックを2本から1本に減らし、石塚さんはオレンジのジグからナチュラル系にチェンジする。「アピール系だとホッケの猛攻に遭ってしまう。目立たないようにしようかと」とは石塚さん。この選択がその後の展開を左右した。
他船から10mで釣れたとの無線を聞き、広瀬さんは150gから120gにジグのウエイトを変える。下はホッケがうるさいので、少し浅いタナを探る作戦に変更。広瀬さんはゆっくりしたワンピッチやハーフピッチジャークで誘っているが、隣の石塚さんは速めのワンピッチジャーク。高谷さんはジグの移動距離が少ない4分の1ビッチと三者三様の釣り方で臨む。
ショートタイプ150gに、待望のサクラマスがヒット!
深いレンジを探っていた石塚さんにサクラマスが来た!
ジグはすべてのアクションに対応するオールマイティーなショートタイプの150g。
30~25mの範囲をワンピッチジャークでねらっている途中、30mまで沈めようとしたらラインが止まった。合わせるとホッケとは違うプルプル感があり、「サクラ?」と思ったそう。
船長はサオ先の動きを見てネットを用意。水中でギラリと輝くのを見てサクラマスと確信。ただ、サイズがいまひとつ。マスらしいプルプル感はあったものの、「引きはホッケとあまり変わりませんでした」と笑う。
1kgほどの小型だったが、ホッケとは違うプルプルした引きにサクラマスと確信。ルアーは「ジグパラ バーチカルショート」150gライブキビナゴ
石塚さんが待望のサクラマスをヒット!サイズは大きくないが、口切れしやすい魚なので玉網ですくう
スロー系ジギングに適したロングタイプの150gに、サクラマス連続ヒット!
このキャッチから3分後、今度は高谷さんにヒット。「隣で石塚さんが釣ったのでチャンスと思い、アタリダナの30mに合わせました。タナをゆっくり探るため、4分の1ピッチで誘い上げていると、28mでモソモソと絡み付くようなアタリがあり、“ホッケかな?”と半信半疑ながらもフッキングしました」。ジグはスロー系ジギングに適したロングタイプの150g。
石塚さんのヒットから3分後、隣の高谷さんも2.2Kgをキャッチ。ルアーは「ジグパラバーチカルロングスロー」150gイワシ
右舷側でも同じタイミングで良型が2尾あがる。アタリダナを皆で伝え合い、全体の釣果アップにつなげるのがサクラマスジギングの基本。「よい日に当たれば、プチラッシュがコンスタントにあり、全員が定数の10尾を釣り終えて早上がりということもあります」とは髙谷さん。
この日、調子がよかったのは石塚さん。1尾目から1時間ほど経っていたが、サルワンから余別沖に移動後、連続でキャッチ。タナが安定せず、31mからワンピッチジャークで誘い上げて26mでヒットに持ち込んだ。それより浅いタナ、15~10mをねらっていた広瀬さんもキャッチ。
積丹 春のサクラマスジギングのコツは?
最初は30~10mの広いレンジを探りワンピッチジャークをメインにしていたが、狭いレンジを少しでもゆっくり誘いたいとハーフピッチに切り替えてのヒットだった。
「サクラマスジギングはタイミングがだいじ。魚が回遊するタナにジグがないとヒットチャンスに恵まれない。アタリダナが絞られると楽に釣ることができますが、今日はパラバラで苦戦中です」と広瀬さん。
サクラマスジギングは「船長の指示があればそのタナをねらう」のはもちろんだが、「指示がなければ深いところから浅いところまで広範囲をねらう」、「周りの状況からタナを絞り込む」、「リールを巻かずに同じタナで誘うヨーヨー釣り」の3パターンある。これらを状況によって使い分けるのが肝心だ。
ルアーは「ジグパラ バーチカル ショート」150gライブキビナゴ(ケイムラ】このリアルなライブベイカラーはプリントの上に一部ケイムラコーティングを施し、そこが光ってバイトマーカーの役割を担う後半も石塚さんが好調。4尾目は21mから上げてきて18mでヒット。
ワンピッチジャークで誘い、フォールで食わせた感じ。多用していた『ジグパラパーチカルショート』は、シャクリ上げたときにスーッと水平になってからイレギュラーなフォールをする。
規則正しくヒラヒラ落ちるのではなく、水の受け方でスライドしたりヒラを打ったり、あるいはスパイラルで落ちたりと多彩な動きをするそうだ。3月はまだまだ小型が多いようですが、4月5月とサイズUPに期待できます。サイズと数と北海道 春の3ヵ月は、積丹でのサクラマスジギングがおすすめです。
ユーザーの皆さんも今回のレポートを参考にぜひチャレンジしてみてくださいね!