2021.04.23 Fish Camp Report

その発想はなかった!「フィッシュキャンプ」を気軽に楽しむ方法

2021.04.23 Fish Camp Report

近年のキャンプブームにより、再び注目を集めている「フィッシュキャンプ」。深く静かな森に囲まれながら、ご飯を食べ、コーヒーを飲み、次の日の釣りに備えてテントで眠る。

普段の生活では決して味わえない、至極のひと時を過ごすことができる。また、キャンプ中の体験は釣りに活かせることも多く、マス釣りの正解をより素直に感じれるのだ。

しかし、魅力は知りつつ興味はあるのに、「準備が面倒などの理由により、始めることができない人も少なくない。実はフィッシュキャンプは、とても簡単で気軽に楽しめる。

この記事では、気軽に楽しむための方法とを紹介する。これからフィッシュキャンプを始める人は、ぜひ参考にしてもらいたい。

フィッシュキャンプなら「オーバーランドスタイル」

「キャンプなんて自分には無理かも……」と思う人も多いかもしれないが、実はある方法で思ったよりも簡単に体験できる。その方法が「オーバーランドスタイル(オーバーランド)」だ。

オーバーランドとは、キャンプ(車中泊、車上泊)をしながらクルマで長距離を旅するスタイルを指す。車の屋根で寝泊まりする「ルーフトップテント」を使用する方法と、車の横に設営する「サイドオーニング」の2スタイルがある。

どちらも車のルーフにテントを取り付けるため、一般のテント設営のように時間がかかることはない。

オーバーランドで釣りを最大限に満喫する方法

「せっかくキャンプをして釣りに来たからには確実に釣りたい」。そう考える人は、少なくないだろう。しかし、当然ながら確実に釣る方法というのは存在しない。だとしたら、キャンプだけでなく、釣りも最大限満喫する方法はないのだろうか。

結論を言えば、ある。

特にフライフィッシャーは、釣れる確率が上がるはずだ。鍵となるのは、「虫」。キャンプをしていると、多くの虫を見かける機会が多くなる。前の日に見つけた虫を意識した結果、貴重な1尾に出会えることがあるのだ。

ソロキャンプ歴35年の奥本 昌夫さんは、キャンプ中にランタンめがけて飛んできた「ヒゲナガカワトビケラ」を見つけた。

翌朝、ランタンの下でひっくり返っているカワトビケラを見ながら、携帯用のタイイングキットでフライを作った。その結果、自作したフライで60cmに満たないニジマスを釣ったのだ。

まさに「マッチザハッチ」。キャンプ中の体験が、釣果に繋がった貴重な出来事だ。自然の中で、長い時間を過ごしたからこそ出会えた1尾。「ファイトシーンが目に焼きつき、しばらくは忘れられなかった」と、奥本さんは言う。

自然が好きなら理屈なしに楽しめる


都会で寝泊まりしながらでも釣りはできる。それでもあえてキャンプを選ぶ理由は、つまるところ自然の中で長い時間を過ごすのが楽しいからだ。

そこで寝起きし、体験することすべてが釣りにも活かせる。今回のヒゲナガのように。そうやって出会った1尾は強く印象に残り、生涯残る思い出が増えてくる。

フィッシュキャンプは、そんな遊びなのである。

奥本さんが訪れたキャンプ場

最後に、奥本さんが訪れた「札内川園地キャンプ場」を紹介する。札内川園地キャンプ場は、十勝川支流・札内川河畔にあるキャンプ場。気温が30℃近くの日でも、川から涼しい風が吹いて快適だ。

深く静かな山々に囲まれた芝生のあるサイトは、川を望めて居心地が良い。週末を中心にキッチンカーがキャンプ場に出店を出し、十勝産の食材をふんだんに使ったフードが味わえる点もおすすめだ。

また、釣り初心者でも楽しめるように、竿と餌を1日100円でレンタルしている。眺めのいい場所に車を停めて、オーバーランドで焚き火と川を見ながら至極の時間を過ごそう。